ボケたらアカン

認知症の父と後妻業の女性とのアレやコレをお伝えします。

成年後見人の申立が出来ない(第15話)

<登場人物>

父・・・僕の父です。70代。
僕・・・中年のおっさんです。父の長男。40代。

花子・・・僕の妹です。父の長女。40代。

とみ子・・・父の内縁の妻。70代。

 

<今回のお話>

みなさんは成年後見人をご存じでしょうか。

正確な意味はググっていただくとして、簡単に説明すると「認知症で自己管理が出来ない人に弁護士をつけて管理してもらう制度」です。

 

親族が申請する場合、親族全員の合意があれば申請できるのですが、とみ子に同意させることが困難なため、自力で成年後見人の申し立てが出来ませんでした。

成年後見人の申し立ては、同意書に加えて、認知症の診断書、財産目録が必要なのですが、やはり、とみ子が邪魔をして書類が揃わないのです。

 

僕は東京にいるため父を病院に連れて行くことは、更に困難です。

妹に病院へ連れて行くように依頼したところ、半年後にチャンスが訪れました。

とみ子が1日入院する日があったため、この日を狙って病院に連れて行くことが出来て、診断書も作成できました。

財産目録は妹が全部ではありませんが、通帳の一部をコピーしてくれました。

 

残るは同意書です。

社会福祉協議会に電話で相談したところ、ケアマネージャが父のケアプランを作成しておりサービス担当者会議を開催するところと聞いたため、会社を休んで現地に飛んでいきました。

地域包括センターの皆様の協力があって、とみ子が同意書に署名しました。

 

書類が揃ったため、ようやく成年後見人の申し立てを受けてくれる司法書士事務所を見つけることが出来ました。

成年後見人は裁判所が選任するのですが、申し立てから数カ月要すると聞いて、まだまだ、とみ子に父の資産を使い込まれ、父の手術も出来ないのか、と落胆しました。
父の状態はどんどん悪化していきます。

まだスタートにも立てていませんね。

 

成年後見人は本人の申し立てが一番簡単です。

ご両親がボケ始めたら、本人に成年後見人の申し立てをしてもらいましょう。

 

もっと言いますと、成年後見人は最後の手段です。

成年後見人の前段階として、保佐人、補助人という制度もありますので、早い段階から利用したほうが良いでしょう。

費用は数十万円必要ですが、僕のように先祖代々の土地・家屋を奪われてからでは遅いのです。